呼吸器疾患の診療は、慢性呼吸不全、肺がん、気管支喘息、肺炎、じん肺等を中心に行われています。呼吸器内科は同時に当院に併設されている呼吸器センターの重要な診療スタッフでもあります。
専門的検査の気管支内視鏡検査は呼吸器外科医師と協力して実施しており、病棟でも盛んに利用されております。慢性呼吸不全の原因は色々とありますが、住宅での医療を推進すべく、在宅酸素療法を始め、非侵襲的人工呼吸器の積極的な導入、指導もおこなっております。
肺がんに関しては、地域がん診療連携拠点病院として市原市での肺がん住民検診にも参加し、その精密検査、さらには治療にと地域医療に貢献しています。治療において、当院は手術、放射線療法、化学療法を含む集学的な治療が可能な県内でも数少ない施設のひとつであります。
呼吸器外科とのカンファレンスも定期的に開いており、より的確な治療方針を決定するよう努力している他、気管支鏡検査以外にもCT(単純・造影)、MRI、RI検査等を活用し、放射線部との協力のもとに診断にも力を入れております。
じん肺やアスベスト関連疾患は当院では長年診療に取り組んでいるテーマですが、健康診断部の診療体制に協力する形で、長期的な経過観察・治療の中心的役割を果たしています。
特筆すべき診療内容のひとつに禁煙外来があります。これは呼吸器センターの業務の一環でもありますが、喫煙対策は生活習慣病の多くを占める重要な要因となっており、医療機関として行うべき不可欠な問題と認識しております。当院では10年以上前より国友部長が中心となりタバコをやめる外来(終煙外来)を予約制で行っており、終煙誘導法という独自のカウンセリング手法を用いて短期に良好な成績を維持しています。