診療科・部門等紹介

中央手術部

ご挨拶

手術室

手術を受ける患者さんの安全と安心と快適性を追及して、日々の努力を重ねています。

手術部長 伊澤 英次

手術室ってどんなところ?

千葉労災病院手術室では、8室ある手術室で毎日手術が行われています。 外科・脳外科・整形外科・泌尿器科・産婦人科・呼吸器外科・耳鼻咽喉科・形成外科・眼科・循環器科などの予定手術に加え、24時間・365日対応している緊急手術を含め、一日平均約15件から20件、年間約5000件以上行われています。診療実績(2018(平成30)年度)

※実際の手術の流れに沿って紹介します。

1.当院手術室へようこそ

当院手術室へようこそ
当院手術室へようこそ2
3階の手術室入り口です。担当医師、病棟看護師がこちらまでお連れします。ここで、担当麻酔医師と手術室看護師が患者さんのお名前を確認し病棟看護師から引継ぎを受けます。入室方法はベッド、ストレッチャー、車椅子、歩行と患者さんの状態や手術の内容により決定します。まずここで患者さんのお名前、診療科名、手術部位の確認(手術内容に左右がある場合はさらに確認)をリストバンドと共に行います。これらは患者さん自身に述べて頂きます。

2.各手術部屋を紹介します

各手術部屋をご紹介します2。
各手術部屋をご紹介します2。

こちらが実際に手術の行われる手術室になります。

8室ある手術室は、それぞれ手術の行われる部位に応じた仕様になっています。

※ほんの一部ですが紹介します。 上の写真は、呼吸器外科手術の部屋です。たくさんの器械や器材を使用しながら手術をします。

整形外科手術の部屋下の写真は、整形外科手術の部屋です。空気浄化のフィルターの数が多く、最も清潔度が高く、広く、主に骨折や脊椎手術など、清潔度の高い手術に対応しています。

3.手術・麻酔の準備をします

手術室に入ったら、心電図や血圧計など、手術中にお体の状態を把握するためのモニターをつけさせていただきます。リラックスしていただけるように、手術室内でのBGM(有線放送・各種CD)も準備しております。お気に入りのCDを持ち込んでいただいても構いません。お体の痛みや仰向けになるのが辛い方には、痛みの少なくなるような患者さん一人一人に応じた配慮もしていますので遠慮なくお申し出下さい。点滴など、準備が整いましたら麻酔を行います。麻酔は、手術や患者さんの状態により全身麻酔、腰椎麻酔、局所麻酔、静脈麻酔などから決定します。麻酔についての詳細は担当医師もしくは麻酔科医師より術前に説明が行われます。

4.いよいよ手術が始まります

いよいよ手術が始まります

消毒を行い、清潔な覆いをかけたらいよいよ手術が始まります。手術開始直前には執刀医・麻酔科医・担当看護師が全員で再度、患者さんのお名前と手術部位と予定術式を術者の口頭とリストバンド、手術同意書、カルテ、レントゲン等で確認をしてから手術が始まります。手術中も、安全・安楽が保たれるよう、麻酔科による厳重な麻酔管理や看護師による看護が行われています。

5.麻酔から覚めたら、病室へ

麻酔が覚めたら、病室へ

手術が終了したら麻酔を覚ましそれぞれの病室または集中治療室(ICU)へ移動します。
帰りは病棟看護師が手術室へ迎えに来ます。その際、お待ちになられているご家族に声をかけますので患者さんと共に病室へ帰ります。

手術室の看護師はどんなことをしているの?

千葉労災病院手術室の看護師は、患者さんの安全を第一に考え、日々の業務を行っています。そして、『手術』という重要な場面に携われることを誇りに思い、手術室看護の更なる向上に努めています。手術室という、非日常的な環境下に置かれた患者さんの不安や苦痛を出来る限り軽減できるように、とスタッフ一同考えています。そのためにも手術を受けられる患者さんのベッドサイドへ手術前に伺う、『術前訪問』を大切な看護活動と考えています。術前訪問では、手術室での流れや注意事項の説明、さらに身体状況の確認をさせて頂きます。(この際、腰痛や足の痛みなどお持ちの方はお伝えください。手術中、少しでも安楽な姿勢が取れるような努力をしていきます) 。これら術前訪問で得た患者さんの大切な情報は、スタッフ間で共有し、手術室看護に活かしています。そして、手術が無事に終了して病室へ帰られた患者さんのもとへ伺う『術後訪問』を今後の課題としています。

手術室の看護師は、その他にも様々な業務を行っています

手術中、メスや必要な器械などを執刀医に渡す『器械出し』業務や、患者さんの状態を観察、把握し麻酔科や執刀医とコミュニケーションをとり、手術全体を把握する『外回り』業務。また、手術に使用される『器械の管理』を行い、必要な器械を準備する業務など多岐にわたります。これらの業務は、徹底した清潔無菌操作技術や、人体の解剖、術式の理解、豊富な手術器械の知識などが必要になります。それら手術に必要な技術、最新手術器械に対応する知識習得のために、定期的な術式マニュアルの改定や勉強会を行っています。また、安全対策委員や感染対策委員などを立て、患者さんの安全を守る手術環境づくりを様々な角度から取り組んでいます。

中央手術部症例

年度別・科別手術件数(中央手術部での手術数 単位:件)

科/年度 2015年 2016年 2017年 2018年
外科 1098 1226 1340 1335
整形外科 1825 2012 1890 1697
形成外科 294 381 397 347
呼吸器外科 193 171 183 172
脳神経外科 79 58 51 57
産婦人科 278 256 230 231
泌尿器科 341 424 499 458
耳鼻咽喉科 208 254 237 293
眼科 545 596 483 537
歯科口腔外科 258 288 287 242
内科 1 2 3 6
循環器 36 34 38 48
合計 5156 5702 5638 5423

手術に関する施設基準

施設基準が設けられている手術の症例数(2018(平成30)年1月~12月 実績手術症例数)

区分1に分類される手術

診療報酬点数表 (区分1) 症例数合計
頭蓋内腫瘤摘出術

頭蓋内腫瘤摘出術等

(ア)

5
頭蓋内腫瘍摘出術
経鼻的下垂体腫瘍摘出術
脳動脈瘤被包術
脳動脈瘤流入血管クリッピング
脳動脈瘤頸部クリッピング
広範囲頭蓋底腫瘍切除・再建術
機能的定位脳手術
顕微鏡使用によるてんかん手術
脳刺激装置植込術
頭蓋内電極植込術
脊髄刺激装置植込術
脳神経手術(開頭して行うもの)
黄斑下手術

黄斑下手術等

(イ)

0
硝子体茎顕微鏡下離断術
増殖性硝子体網膜症手術
眼窩内腫瘍摘出術(表在性)
眼窩内腫瘍摘出術(深在性)
眼窩悪性腫瘍手術
眼窩内異物除去術(表在性)
眼窩内異物除去術(深在性)
眼筋移動術
毛様体腫瘍切除術、脈絡膜腫瘍切除術
鼓室形成手術

鼓室形成手術等

(ウ)

5
内耳窓閉鎖術
経耳的聴神経腫瘍摘出術
経迷路的内耳道開放術
肺悪性腫瘍手術および胸腔鏡下肺悪性腫瘍手術 肺悪性腫瘍手術

(エ)

103
肺切除術
胸壁悪性腫瘍摘出術
醸膿胸膜、胸膜胼胝切除術
胸腔鏡下醸膿胸膜又は胸膜胼胝切除術
膿胸腔有茎筋肉弁充填術
胸郭形成手術(膿胸手術の場合)
気管支形成手術
経皮的カテーテル心筋焼灼術

経皮的カテーテル

心筋焼灼術

(オ)

0

区分2に分類される手術

診療報酬点数表 (区分2) 症例数合計
靱帯断裂形成手術(関節鏡下によるものを含む)

靱帯断裂形成手術等

(ア)

47
骨悪性腫瘍手術
観血的関節授動術
脊椎・骨盤悪性腫瘍手術
水頭症手術、髄液シャント抜去術

水頭症手術

(イ)

3
脳血管内手術及び経皮的脳血管形成術
涙嚢鼻腔吻合術

鼻副鼻腔悪性腫瘍手術等

(ウ)

0
鼻副鼻腔悪性腫瘍手術
上咽喉悪性腫瘍手術
前立腺悪性腫瘍手術

尿道形成手術等

(エ)

49
尿道下裂形成手術、陰茎形成術
経皮的尿路結石除去術
経皮的腎盂腫瘍切除術
膀胱単純摘除術
膀胱悪性腫瘍手術(経尿道的手術を除く)
尿道形成手術
尿道上裂形成術
角膜移植術

角膜移植術

(オ)

0
肝切除術

肝切除術等

(カ)

57
膵体尾部腫瘍切除術および膵体部腫瘍切除術
骨盤内臓全摘術
胆管悪性腫瘍手術
副腎悪性腫瘍手術
子宮附属器悪性腫瘍手術(両側)

子宮附属器悪性腫瘍手術等

(キ)

1
女子外性器悪性腫瘍手術
卵管鏡下卵管形成術
膣壁悪性腫瘍手術
造膣術、腟閉鎖症術(拡張器利用によるものを除く)

区分3に分類される手術

診療報酬点数表 (区分3) 症例数合計
顔面神経麻痺形成手術

上顎骨形成手術等

(ア)

0
上顎骨形成術
頬骨変形治癒骨折矯正術
顔面多発骨折観血的手術
耳下腺悪性腫瘍手術

上顎骨悪性腫瘍手術等

(イ)

0
上顎骨悪性腫瘍手術
喉頭、下咽頭悪性腫瘍手術
舌悪性腫瘍手術
口腔、顎、顔面悪性腫瘍切除術
バセドウ甲状腺全摘(亜全摘)術(両葉)

バセドウ甲状腺

全摘(亜全滴)術(両葉)

(ウ)

0
自家遊離複合組織移植術(顕微鏡下血管付きのもの)

母指化手術等

(エ)

0
神経血管柄付植皮術(手・足)
母指化手術
指移植術
内反足手術

内反足手術等

(オ)

0
先天性気管狭窄症手術
食道切除再建術、食道腫瘍摘出術(開胸又は開腹手術によるもの、腹腔鏡・縦隔鏡下又は胸腔鏡下によるもの)、食道悪性腫瘍手術(単に切除のみのもの)及び食道悪性腫瘍手術(消化管再建手術を併施するもの)

食道切除再建術等

(カ)

1
食道切除後2次的再建術

食道裂孔ヘルニア手術及び

腹腔鏡下食道裂孔ヘルニア手術

移植用腎採取術(生体)、同種腎移植術

同種腎移植術等

(キ)

0

区分4~8に分類される手術

診療報酬点数表 (区分) 症例数合計
人工関節置換術 区分4 214
乳児外科対象手術 区分5 0
ペースメーカー移植術、ペースメーカー交換術 区分6 43

冠動脈、大動脈バイパス移植術

及び体外循環を要する手術

経皮的冠動脈形成術

経皮的冠動脈粥腫切除術

及び経皮的冠動脈ステント留置術

区分7 0
区分8 206

※当院は、千葉県社会保険事務局長に上記手術に関する施設基準の届出を行い、それに基づいて診療報酬を算定しております。

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