診療科・部門等紹介

臨床工学部

部門紹介

 当院の臨床工学部は2007年に発足し、2020年4月からは臨床工学部部長に安川医師(副院長・呼吸器外科部長兼務)、高気圧治療部部長に山内医師(院長補佐・循環器内科部長兼務)の体制の下、12名の臨床工学技士で構成しています。

臨床工学技士は工学的な知識と医学的な知識を生かし、医師の指示の下に様々な医療機器の操作および保守点検・安全管理を行います。
主な業務として

  • 高気圧酸素治療業務
  • 心臓カテーテル業務
  • 血液浄化業務
  • ペースメーカ関連業務
  • 手術室関連業務
  • 集中治療関連業務
  • 各種医療機器管理および保守点検業務

など、ICU病棟や手術室、救急外来および一般外来、さらに一般病棟までと多方面にわたり様々な診療科の治療等に携わります。

さらに院内で医療従事者を対象とした医療機器の説明会・勉強会も実施しています。

 

 臨床工学部では令和4年度から部署の目標を「他職種と協力してチーム医療の質と安全の向上を目指します。」として院内でチーム医療の貢献に努めています。

また各種学会やセミナー・勉強会への参加、各種認定資格の取得などに病院からの支援を受けながら、院外での活動にも積極的に実施しています。

2022年2月からは夜間休日の体制がオンコール待機から院内当直に変更となり、365日24時間の救急対応を強化しています。

このほか有給休暇の取得なども推奨し、令和4年度では全ての技士が5日以上取得しており、働きやすい環境の改善にも努めています。

スタッフ紹介

医師名 役職・職位 認定医等 専門分野

安川 朋久

副院長

医学博士

臨床工学部部長

(呼吸器外科部長兼任)

日本胸部外科学会(認定医)
呼吸器外科専門医合同委員会(呼吸器外科専門医)
日本呼吸器内視鏡学会(指導医、気管支鏡専門医)
日本がん治療認定医機構(暫定教育医、がん治療認定医)
日本外科学会(外科専門医)
日本医師会(認定産業医

山内 雅人

院長補佐

医学博士

高圧酸素治療部部長

(循環器内科部長兼任)

日本内科学会指導医・認定内科医
日本循環器学会 循環器専門医

循環器全般
特に、心膜・心筋疾患、虚血性心疾患、不整脈疾患

・臨床工学技士

 主任技士:2名

   技士:10名

(男性:9名、女性:3名)

認定資格等 人数
高気圧酸素治療専門技師

4名

3学会合同呼吸療法認定士

6名

呼吸治療関連専門臨床工学技師

1名

心血管インターベンション技師(ITE)

3名

植込み型心臓デバイス認定士

2名

ペースメーカ/ICD 関連情報担当者(CDR)

1名

透析技術認定士 1名
認定集中治療関連臨床工学技士 2名
臨床ME専門認定士 2名
第1種ME技術実力検定試験合格 2名
第2種ME技術実力検定試験合格 8名
医療機器情報コミュニケータ(MDIC) 1名

業務紹介

高気圧酸素治療業務
 当院は入院棟3階の高気圧酸素治療室に個人用装置が2台あります。
治療の際に患者さんは装置に入り、空気にて装置内は加圧され高気圧環境下の状態にします。その中で高濃度酸素をマスクで吸入することで、様々な疾患に対する治療を実施しています。この際に装置の操作及び保守管理なども行います。当院には専門技士が4名、認定医も2名(循環器内科医師、整形外科医師)在籍しており、さらには日本高気圧環境・潜水医学会の施設認定も取得しています。
この他にスポーツ外傷に対する高気圧酸素治療も当院は実施しています。
高気圧酸素治療室
高気圧酸素治療室
高気圧酸素治療装置)
高気圧酸素治療装置
高気圧酸素治療を受けられる患者さんへのお願い
 高気圧酸素治療は常に火災・爆破事故の危険性を伴う治療であることも事実です。
装置内へは発火の危険性がある物などの持ち込みは厳禁です。(マッチやライター、カイロ、スマートフォンや電気製品など)そのため、治療開始前には入念な持ち物チェックなどをさせていただきます。
当院において高気圧酸素治療は昭和40年から実施しておりますが、一度も火災・爆破および大きな事故は起きていません。患者さんはチェックを拒否されず持ち込み禁止の物を絶対に持ち込まなければ安全に治療を受けることができます。
患者さんのご理解・ご協力のほど、どうぞよろしくお願いします。
心臓カテーテル業務
 循環器内科における狭心症や急性期心筋梗塞などの疾患で心臓カテーテル検査および治療時のサポートを実施しています。心臓カテーテル治療時には欠かせない冠動脈内診断装置の血管内超音波検査装置(IVUS)や血管内近赤外線光干渉断層法装置(OCT)・冠血流予備量比測定(FFR)の操作など実施しています。
急性期の重要な患者さんへの各種補助循環装置(ECMO、IABPなど)の操作時には院内にて24時間体制で対応しています。
心臓カテーテル室
心臓カテーテル室
カテラボ装置
カテラボ装置
IVUS装置
IVUS装置
OCT・FFR装置
OCT・FFR装置
大動脈バルーンパンピング装置(IABP)
大動脈バルーンパンピング装置(IABP)
経皮的心肺補助装置(ECMO)
経皮的心肺補助装置(ECMO)
血液浄化業務
入院された患者さんで主に腎機能が悪化した際に血液透析療法(HD)や血液透析濾過療法(HDF)、血液濾過療法(HF)または持続的な血液濾過透析療法(CHDF)などの機器の操作等を実施しています。
または国で定められた難治性疾患の患者さんに対する血漿交換療法(PE)や血漿吸着療法(PA)などや吸着式血液浄化法(PMXなど)、血球成分除去療法(CAP)、さらには胸水・腹水濾過濃縮再静注法(CART)などにも対応しています。
個人用多用途透析装置(DBB-100NX・RO装置)
個人用多用途透析装置(DBB-100NX・RO装置)
多目的血液浄化装置(JUN-55X、TR-55X-Ⅱ)
多目的血液浄化装置(JUN-55X、TR-55X-Ⅱ)
血液濾過用装置(ADP-01)
血液濾過用装置(ADP-01)
ペースメーカ関連業務
ペースメーカの新規植込み時または交換時のサポートを実施しています。
退院後の患者さんに対して当院ではペースメーカ外来フォローを毎週水曜日の午後に実施しており、そのときにペースメーカの動作状況やバッテリー残量、電極リードの具合などのチェックを各社専用プログラマーにて実施しています。
また、当院では2010年よりペースメーカの遠隔モニタリングを積極的に導入しており、データの確認や管理、循環器内科医師への報告も実施しています。
その他にペースメーカなどの植込みデバイスがある患者さんの内視鏡や手術の際に電気メスによる誤動作を防止するためやMRI撮像のための設定変更の対応等も実施しています。
各社ペースメーカ専用プログラマー(5社)
各社ペースメーカ専用プログラマー(5社)
手術室関連業務
 整形外科や耳鼻咽喉科、脳神経外科での画像ナビゲーション装置の操作や整形外科と耳鼻咽喉科の神経モニタリングの対応など主に実施しています。
さらには2020年より当院では内視鏡手術支援ロボット(Davinci)が導入され、泌尿器科、呼吸器外科、外科の手術で使用の際に装置の対応も実施しています。
その他に平日は毎朝、麻酔器の使用前点検を実施するなど、手術室の安全に寄与しています。
ナビゲーション装置
ナビゲーション装置
神経モニター
神経モニター
ダヴィンチ
ダヴィンチ
集中治療関連業務
 ICUやHCU病棟にて重症の患者さんに対する循環動態モニタリングや急性期の血液浄化療法(HDやCHDFなど)、さらには体外循環装置(ECMO)などの対応を実施しています。
各種循環動態モニター(EV1000、ビジレオモニター、PiCCO2)
各種循環動態モニター(EV1000、ビジレオモニター、PiCCO2)
経皮的心肺補助装置(ECMO)
経皮的心肺補助装置(ECMO)

その他の治療業務(ラジオ波焼灼療法)

 消化器内科から主に肝細胞癌への治療として経皮的に行うラジオ波焼灼療法(RFA)や近年ではマイクロ波焼灼療法の際の装置の操作も実施しています。
各種医療機器の管理および保守点検業務
 近年、医療技術はますます加速する中で医療機器は各医療分野で活躍しており、生命維持管理装置や特定保守管理医療機器といった機器が不具合を発生すると患者さんの生命に直結することがあります。
臨床工学部ではそのような医療機器を患者さんに常に安全に使用できるように病院内をラウンドし、医療機器の使用状況の確認を実施し、さらには専用の点検装置などを用いて院内にて点検を実施し、医療機器の安全・管理に貢献しております。
人工呼吸器
人工呼吸器
人工呼吸器
人工呼吸器
ネーザルハイフロー装置
ネーザルハイフロー装置
フローアナライザー
フローアナライザー
除細動器
除細動器
AED
AED
除細動器テスター
除細動器テスター
漏れ電流測定装置
漏れ電流測定装置
閉鎖式保育器
閉鎖式保育器
保育器テスター
保育器テスター
ポンプテスター
ポンプテスター
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